2008年10月30日木曜日

吃音者動画(youtube)




電話だとなかなか相手の状況が分かってもらえません。

2008年10月29日水曜日

吃音の種類と段階

吃音といってもそれぞれ人それぞれ症状と段階が違うそうな。

・連声型(連続型、連発)
たとえば「おはようございます」という文章の場合、発声が「お、お、おは、おはようございます」などと、ある言葉を連続して発生する状態。
・伸発
「おーーーはようございます」と、語頭の音が引き伸ばされる状態。
・無声型(無音型、難発)
「ぉ、……(無音)」となり、最初の言葉から後ろが続かない状態。

私や他の吃音仲間は全て、連声型、無声型の二つを患っているようです。
二個目の伸発というのはちょっと私は実際には見たこと無いのですが、外国の人の吃音者の映像を見ているとこの伸発という症状の人多いような気がします。

ちなみに「裸の大将」で知られる芦屋がんのすけさんが演じている山下清さんは連発と無声タイプですね。あの方は普段とてもしゃべりが綺麗でしたのに、とても上手に演じていたと思います。リアルでした。


そして、この吃音は以下の段階に分かれているとの事

第1段階 - 連発。本人にあまり吃音の自覚のない時期。
第2段階 - 連発・伸発。本人が吃音を気にし始める時期。次第に語頭の音を引き伸ばすようになる。
第3段階 - 難発。吃音を強く自覚するようになる時期。伸発の時間が長くなり、最初の語頭が出にくい難発になる。時に随伴運動が現われる。
第4段階 - 吃音のことが頭から離れず、どもりそうな言葉や場面をできるだけ避けたり、話すこと自体や人付き合いを避けたりする。

これは本当に忠実だと思います。
私やそのほかの吃音者にぴったりと当てはまりました。
私は最初に「どもり」が発症したのは、どもり症のおじいちゃんの真似をしたことがきっかけでした。
真似をはじめてすぐに親から「どもり」がうつってきているからやめなさい!といわれたのを覚えています。その頃は全く自覚がありませんでした。
次第にクラスメートが私の真似をしだし、ちょっと意識するようになって来ました。
私を真似していたクラスメートも次々にどもり症がうつっていっていたので「どもり」というものはどもりの人を真似することでかなりの発症しやすいようですね。
意識しだすようになると、第2段階のように語頭を伸ばすようになりました。何故かというと、まずどもりは早口が原因だ!と周りから諭されたのでゆっくり喋ろうと心がけたりしているうちに何となくそういう喋り方をすることによってどもりが回避されることも少なくなく
自然にそういう喋り方になっていったのかもしれません。
しかし、一時的に改善したかと思うとまた人前やとても大事な局面などでどもりの症状が現れるようになり、その頃になってくるともう自分がどういった言葉でどもるのか、何から始まる言葉がどもりやすいのかという分析をしだすようになってきます。
そうなってくると、意識が強くなっていきその対象の言葉を使うことに恐怖を覚えるようになっていき、喋ることに対してプレッシャーが非常に大きくなっていきました。

その頃から第3段階の難発という症状が現れだしました。
最初、この頭の中でこう喋ろう!っと思っているのに全く声がでない「難発」を体験したときはとても困惑しました。何かとんでもない病気にかかってしまったのではないか!と心配になり、家族に色々相談しましたが、周りの人はそんな声が出なくなるという奇怪な病気の話を真摯に聞いてくれませんでした。
一般的に声が出ない病気というと失語症の様に、ずっと声が出ない!という様なイメージを持っておられるようで、一瞬声が出なくなることがあるんだよ!という子供の訴えなんて、戯言か言い訳にしか思われていなかったのでしょう。

この「難発」という恐ろしい症状を経験してからというもの「どもり」に対しての警戒心は日増しに意識を侵食していきました。
「難発」というのは一瞬出なくなり、少しの時間まってれば出るんじゃnないか?と思われるかもしれませんが、出なくなった言葉はもうその場面では最後まで出ないことが多いのです。
例を出すなら、人前で「はじめまして、○○です。よろしくお願いします」というセリフをいうとして、よろしくの「よ」を発生する時に「難発」が発症するとします。
そうなると「はじめまして、○○です。・・・・・・・・・」「よ」の口の形を作ったまま、大勢の前で窒息するまで口をぱくぱくさせるだけの状態に陥るのです。
はたから見ても、とても正常な人と思われないのではないでしょうか。
そういったつらい経験を重ねていくたびに、社会との接触・他人との会話を避けるようになっていきます。
私は、生まれもっての楽観主義で、理解のある友人に恵まれた事もあり幸運にも引きこもりなどといったことにはいたらなかったのですが、私が知っているどもりの友人のほぼ全員がそのまま引きこもりになってしまったようです。

ですので、今ニートや引きこもりの社会問題が取りざたされそのほとんどが本人が怠惰なせいである!とか甘えであるなんて言っている人がいて
よく、テレビで親の前で子供に「甘えるな!」と罵倒するカウンセラーの映像を見たりするのですが、本当にふざけるな!と思います。
社会に出たくて、人と話したくても、偏見の目で見られる事が怖くて怖くて誰にもわかってもらえず一人で悩んでいる人間の気持ちが分かってるのか…
接客業や事務の仕事をしている「どもり」持ちの人が電話が鳴らない事を、客が余計に話しかけてこない事をどれだけ祈っているのかわかっているのかを…

電話に携わる仕事をしているどもりの人が一番不憫かもしれません。
電話越しで客を目の前にして無言電話しか出来ない状況に追い込まれるんですよ。地獄ですよ。

どもりとは…

吃音症(きつおんしょう、英:Stammering symptom)とは、発語時に言葉が連続して発せられたり、瞬間あるいは一時的に無音状態が続くなどの言葉が円滑に話せない疾病。言語障害の一種である。どもり吃音ともいわれる。WHOの疾病分類「ICD-10」では、吃音は、「会話の流暢性とリズムの障害」、「吃音症」[1]とされ、米国精神医学会のDSM-4-TR(精神障害の診断と統計の手引き)でも吃音症とされている。日本においてもICD-10やDSMに準じた厚労省の「疾病、傷害及び死因分類」[2]が採用され、吃音は基本的には医療機関で受診可能な健康保険適用の吃音症という疾病に分類されている
[source by wikipedia]


一般の方と接していると、私も含めて実際どもりで悩んでいる人達と状況と一般的に認知されている「どもり」の状況はかなり異なります。
よく、ドラマ、漫画など物語に登場する人物が緊張した時に言葉を連発したり、関西人のコメディアンが突っ込む言葉を噛むなどといったもの
それが、一般的に「どもる」という様なものと思われているようです。

しかし、「どもり」というものはもっと根が深く実際は言葉を発することすら出来ないというとても深刻な症状なのです。
しかも、症状もまちまちで「どもり」に対する対策や治療法・改善策などもなかなか適合性に乏しく子供の頃から社会人になって尚症状に悩まされている人は多いです。


言葉が発しにくい言語障害であり、非吃音者があせって早口で話す時に「突っかかる」こととは異なる。成人では0.8 - 1.2%、学齢期の子供で約1.2%、5歳までの子供では約5%が吃音者であるといわれる。本人が気づいてない場合もある。吃音の程度や、どもりやすい言 葉や場面には個人差がある。緊張していたり、朗読や電話の応対をしたりする時など、どもりやすい傾向があるとされる。だが、緊張するからどもるのではな く、どもるから緊張するのである。戦後一時期まで、吃音は、精神的緊張に起因する癖であると誤って理解されてきた。それ故、吃音治療も心理療法が重視さ れ、間違った方向に進んだ。
[source by wikipedia]

他の身体的障害や言語障害と同様に、吃音は嘲笑やいじめの対象になる事もある。音読の授業で上手く喋れず子供の心に深い傷を負わせることも多い。吃音に絶望し自殺する者もいる。自殺しないまでもうまく言葉が話せないことに起因するうつ病対人恐怖症社会恐怖引きこもりなどの二次障害が出ることがある。

時折、吃音者が吃音を意識していない時など、流暢に話せることもある。また、吃音者はどもる言葉を巧みに避け、どもらないように見せているので、傍 からは吃音だと気付かず、深刻な悩みだと受け取られないこともある。吃音者が心で感じている苦痛ほど、周囲の人間は気にしていなかったり、楽観的に接する ことが多い。

吃音は自分の名前が言えない、店で注文できない、人と円滑にコミュニケーションを取れない、挨拶が出来ない、電話がかけられない、など社会生活全般 に大きな影響を及ぼすが、これを「恥ずかしいこと」と認知し必死に隠そうとする傾向が強いと言われる。この場合、吃音者が吃音を隠すために費やす労力や神 経疲弊の大きさは、非吃音者にとって想像し難いものである。